【IPO銘柄分析】バリューゴルフ(3931)
■1/30IPOの簡易銘柄分析を行いました
はてなに続いて今年2社目のIPOですね。名前だけ見ると、ゴルフ用品を安く売っている店かな?と勘違いしてしまいますが、目論見書を見るとシステムや広告事業で収益を得ている会社のようです。また特徴としては、シニアビジネスを狙っているようであり、この先の高齢化社会を見据えて事業展開を行っているみたいですね。
○バリューゴルフはどんな会社なのか?
まずはバリューゴルフがどのような会社かということを把握するために、事業説明をチェックしてみます
事業内容は3つです。
①ゴルフ事業
・ASPサービス:ゴルフ場向けに、インターネットを利用した各種集客支援システムの提供
・広告、プロモーションサービス:フリーペーパーやWEB等のメディア上で、ゴルフ場、ゴルフ関連企業に広告や集客プロモーションサービスを提供
・サポートサービス:ゴルフ場、その他一般企業に対し、集客コンサルティング・集客支援・企画支援等を実施
平成27年1月期売上高:65.2億円
②メディカル事業
医療機関の特色や治療内容を書籍化した地域医療書籍の企画・制作・出版サービスを提供
平成27年1月期売上高:3.7億円
③広告メディア制作事業
主に求人・ブライダル関連の情報誌や情報WEBサイトを運営する企業に、ワンストップで取材からライティング・画像制作などの広告原稿を制作するサービスを提供
平成27年1月期売上高:25.4億円
柱は①のゴルフ事業であり、その中で独自の強みを持つのが「1人予約ランド」という予約システムのようだ。
「1人予約ランド」というのは”プレーしたいけど仲間が集まらない”というゴルファーを、インターネット上で組み合わせてプレーできるようにするWEB予約サービス。調べてみたところ、ゴルフ場を予約するシステム自体は多くの企業が行っているようである。しかもバリューゴルフが特許申請している「一人予約ランド」のシステム自体は特許審査をしているものの、現在拒絶査定中のため、登録されなければ他社が参入できる状態に。登録されないようだったら、如何に利用者を増やして参入障壁を高くするかがカギか。
サービス利用ゴルフ場数および登録ユーザー数は右肩上がりであり、その数はまだ伸びる余地はあると考えられる。
ちなみに日本にはゴルフ場が約2400あるようなので、まだ利用しているゴルフ場は25%程度である。
また固定料金から従量課金を導入してたため、収益性は今後ユーザーの伸びによってさらに向上する可能性がある。
続いて、おそらく今後の成長を期待されているのが②メディカル事業である。この事業はゴルフ事業のWEB会員を活用した事業拡大を目指して行われている(ゴルフの年齢層が高齢のため、医療とのシナジーがとれるとの考え)。現在は地域医療書籍の企画・制作・発行サービスを提供しているが、今後は医療機関向けリサーチサービスやゴルフ事業の会員に向けた各種メディカルサービスも提供予定。正直メディカルサービスは多くの企業が参入しているイメージがあるため(あまり詳しくないため、どの企業がどのようなことをやってるかは把握してません、、、)、この業界の成長性は判断できない。ただし、目論見書的にはニッチな市場を狙っているようなので、まぁいける見込みはあるのかと感じる。HPをチェックする限りでは、医師や看護師の要望を聞いてシステムを構築しているなという印象。
最後に③の広告メディア事業。リクルート等の情報誌制作を受託しており、長年の付き合いが強みになっていると思われる。もちろん顧客の経営状況に依存はするが、ある程度安定した収益を得られる基盤事業となっていると思われる。
主要な顧客はインテリジェンスとリクルートコミュニケーションズ。
■IPOの基本情報は?
仮条件決定日 | 2016/2/10 |
ブックビル期間 | 2016/2/15~2/19 |
公募価格決定日 | 2016/2/22 |
上場日 | 2016/3/2 |
公募株式数 | 320000株 |
売出株式数 | 0株 |
OA | 48000株 |
発行済株式数 | 1679600株 |
想定価格 | 1240円 |
手取金の使途 | 主に人員拡充における採用費および人件費、認知度向上に向けた広告宣伝費に充当する予定 |
○株式の引き受けについて
引受人 | 株式数 |
東海東京証券 | 未定 |
いちよし | 未定 |
SMBCフレンド | 未定 |
SBI | 未定 |
むさし | 未定 |
水戸 | 未定 |
エース | 未定 |
マネックス | 未定 |
合計 | 320000 |
また株主構成は基本的には社長等の個人がほとんどであり、あまり大きく売られることはなさそう。またVCも見当たらないし、ロックアップもある。優良なIPOという印象
■今後の成長性は?
ある程度は個別の事業のとこで書いたが、基本的には成長余地はまだあり、特許が拒絶されて他社が参入したりすることがない限りは数年は伸びると考えられる。しかし、現在の売上高や利益を見ている限りではここから急激な伸びがあるとは考えにくそう。ただし知名度の向上によるユーザー数の増加もしくはメディカルの業績次第では化ける可能性があるため、ウォッチングはしておきたいと思う。
ちなみに中本パックスは見た感じ、高配当割安株になるかもしれないがあまり成長性は感じないため、分析を割愛します。今後の業績および成長可能性資料次第で考え方が変わったら記事にします。
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