IPO銘柄分析 はてな(3930)
■1/23 IPOの簡易銘柄分析を行いました
IPOの銘柄分析はあまりやってこなかったのですが、昨年でいえばレントラックス、アルファポリス、イトクロや綿半等々大きく値上がりする銘柄がIPOにはありました。人気化する株の事前予測をするためにIPOの銘柄分析を今後行っていこうと思います。とは言っても、全ての銘柄を行うつもりはなく、一応パッと見やる意味がありそうだなと思う銘柄のみにする予定です。去年で言えばgumiなんかは対象外です。
今回は新年一発目のはてな(3930)の分析を行います。
■はてなはどんな会社なのか?
目論見を読む前の私のパッと思いつく印象としては、はてなブログを運営しており、あまり成長性がなくて魅力の小さい会社です。というわけで投資するに足りるという印象ではないのですが、分析をして今後の方針を考えたいと思います。まずはてなの収益はどこから得られているのでしょうか?下に目論見書記載のはてなの事業説明を貼り付けます
これを見ると、事業内容は3つに分かれていることがわかります。
①コンテンツマーケティングビジネス
顧客の新規獲得や関係性維持のためにメディアやコンテンツを作成したり共有するマーケティングビジネス。例えば企業向けに記事コンテンツの管理やSEO対策が手軽にできるコンテンツ管理システムを提供したり、クライアント企業の広告で収益を得ているようです。
・販売高36.3億円 前年同期比174%
②コンテンツプラットフォームビジネス
これは所謂はてなブログのことのようですね。ここでは主に課金とアフィリエイト広告での収益です。
・販売高34.2億円 前年同期比129%
③テクノロジーソリューションビジネス
ここでは①受託サービスと②ビッグデータサービスの2つのサービスが主力のようです。
一つ目の受託サービスは、コンテンツマーケティングサービスとは別に、クライアント企業の要望に応じて、独自のシステム開発・運用を受託するサービスです。
二つ目のビッグデータは、不適切なサイトを判定するサービスと各種ハードウェアやアプリケーションソフトウェアの性能をリアルタイムの監視するサービスです。
・販売高38.9億円 前年同期比95%
③のテクノロジーソリューションビジネスのみ前年同期比を下回っていますが、他の2つはなかなかの成長です。正直全く予想していなかったため、ビックリ。また③についても、①が今後順調に推移するようであれば、それに付随して成長していくことは期待できる領域ではありますね。
ちなみにUGCサービスのユーザー数の伸びは↓のような数字でして、かなりの伸びです
年月 | 平成25年7月 | 平成26年7月 | 平成27年7月 |
---|---|---|---|
登録ユーザー数 万人 | 363 | 400 | 450 |
月間ユニークユーザー数 万人 | 2,200 | 3,500 | 5,400 |
はてなさん成長性がないなんて言ってすみませんでした、、、(^^;
ちなみに主な顧客は任天堂とグーグルです
任天堂株式会社 :第15期 29.9億
グーグル株式会社:第15期 23.5億
こちらの記事にありましたが、任天堂とはてなはMiiverseというサービスを一緒にやっているようですね。
googleとはてなは何をやっているかはわかりませんでしたが、アドセンスか何かですかね。もし何かわかったら詳細追記します。
現在は基本的にはBtoBを拡大しているようであり、ここを今後伸ばせるかが重要なところ。目論見とサイトを眺めているだけではイマイチはてなの独自性を見出すことは出来ず、この後も高成長が期待できるかと言われると微妙なところ。
任天堂が今のところ一番の顧客のようであり、この後もしっかりと入り込めるかが重要と考えられる。
■IPOの基本情報は?
仮条件決定日 | 2016/2/5 |
ブックビル期間 | 2016/2/8~2/15 |
公募価格決定日 | 2016/2/16 |
上場日 | 2016/2/24 |
公募株式数 | 370000株 |
売出株式数 | 385000株 |
OA | 113200株 |
発行済株式数 | 2652000株 |
想定価格 | 700円 |
手取金の使途 | UGCサービス「はてな」のアクセス増大に伴う売り上げ増加を目的として、ユーザーや読者満足度の高い機能開発を行うための開発人材にかかわる人件費および採用費に使用する。また事業拡大に伴う東京本店と京都本社のオフィス拡張に伴う設備投資に充当する。残額は、認知度向上のための広告宣伝費へ |
○株式の引き受けについて
引受人 | 株式数 |
---|---|
SMBC | 未定 |
みずほ | 未定 |
SBI | 未定 |
マネックス | 未定 |
いちよし | 未定 |
岡三 | 未定 |
エース | 未定 |
合計 | 370000 |
また株主構成は基本的には社長等の個人がほとんどであり、あまり大きく売られることはなさそう。
■この銘柄に対する私の所感
当初持っていたこの会社に対する印象よりは全然いいです。ただ問題なのはこの後も成長を維持できるかということですが、見ている限りはてながこの後BtoBを急速に拡大できるような強みを見出すことは出来ませんでしたので、私はこの後はてなが成長していくようには思えません。購入するとしたら優待or配当目当てとなりますかね。
ただし、年初のIPOということで資金が集まることが予想されるため、公募には積極的に参加する予定です。買えたらラッキー程度のスタンスで。
はてなさん、優待の新設をお待ちしています。
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※当ブログは、あくまで個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではありません。また当ブログに書かれている事は100%正確であるとは限りません。くれぐれも投資は自己責任でお願い致します。